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催眠鎮静薬における後発医薬品に対しての意識変化

学会

2014年10月13日

大会名 第47回日本薬剤師会学術大会
会期 2014年10月12日・10月13日
会場 山形市民会館 ほか
演題名 催眠鎮静薬における後発医薬品に対しての意識変化
発表形式 ポスター発表
演者名 水町 隆平、岡元 みなみ、河野 吉昭、田代 泰理、橋本 彩、福田 淳、永﨑 一樹、矢敷 潤、香月 信一郎、木戸 宏幸、湯川 栄二
目的 患者負担の軽減や医療財政の赤字対策のためにも薬剤師は後発医薬品(以下GE)を普及させる必要がある。以前からGEへ変更した患者が先発医薬品へ戻す事例が度々見受けられたが、最近になりそういった事例が減少したように感じた。そこで、当薬局採用分の催眠鎮静剤に関して先発医薬品への再変更事例を過去と現在で比較調査するとともに、新たに調査した医薬品の動向と溶出試験結果を参考にどのような意識変化があったのかを調査した。
方法 対象薬剤(調査期間):ブロチゾラム製剤(H18年5/19~7/31とH24年4/1~H25年3/31)、ゾピクロン製剤(H18年5/19~7/31とH25年1/1~12/31)、トリアゾラム製剤(H25年2/23~12/10)、ゾルピデム製剤(H24年3/10~6/10)の先発医薬品とGE各1種類ずつの計8種類。
対象患者:対象薬剤を服用中で、GEに変更した患者。
調査方法:処方箋、薬歴、添付文書、インタビューフォーム、製薬会社ホームページを参照。
調査総数:1033名。
結果 先発医薬品へ戻した事例/GEへ変更した事例。
ブロチゾラム製剤(H18年 16名/62名、H24年 1名/13名)、ゾピクロン製剤(H18年 2名/32名、H25年 0名/1名)、トリアゾラム製剤(H25年 2名/25名)、ゾルピデム製剤(H24年 3名/91名)。
ブロチゾラム製剤がH18年の調査で先発医薬品への再変更が突出していた理由として、先発医薬品は普通錠だが当局採用のGEは湿製錠であり、味や舌触りに違いがあるためと考えられる。また、PTP包装の色やデザイン、裸錠の厚さが大きく異なるため、患者が不安を感じ、効果が不十分と感じる理由になったと思われる。
考察 先発医薬品と生物学的同等性が証明されているGEに関して、過去から現在で再変更事例が減少した背景には、テレビCMにより患者の認知度が向上したことや、国策に伴う行政側の患者へのGE促進が貢献していることが挙げられる。また、それにも況してGEの推進業務への薬局スタッフの真摯な取り組みにあると言える。その結果、患者のGEに対する不安感がなくなり寛容性が向上したものと考えられる。不眠症の治療には薬物療法だけでなく、睡眠衛生指導が重要であるが、指導が十分に出来ていると言えるものではない。患者に質の良い睡眠を確保してもらうために原因となっている病気がないことを確認した上で、さらなるアドヒアランスの向上、生活指導の徹底が必要であると考える。

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