服薬指導に役立つオリジナル指導箋の作成
学会
2014年11月25日
大会名 | 第76回九州山口薬学大会 |
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会期 | 2014年11月23日・11月24日 |
会場 | 長崎ブリックホール |
演題名 | 服薬指導に役立つオリジナル指導箋の作成 |
発表形式 | ポスター発表 |
演者名 | 岡元 みなみ、河野 吉昭、田代 泰理、田辺 晃啓、東島 彩香、東村 友絵、橋本 彩、水町 隆平、福田 淳、櫻井 瞳、永﨑 一樹、東 正直、矢敷 潤、香月 信一郎、木戸 宏幸、湯川 栄二 |
目的 | 重要な薬剤師業務の一つに服薬指導がある。服薬指導では薬物治療を行うにあたり、薬剤師が医師の処方意図を理解した上で患者の理解度に伴い適正な医薬品の使用法をわかりやすく説明する必要がある。また対象者は患者本人であるとは限らず、患者家族や介護者(以下、指導対象者)など複数にわたるケースも少なくない。指導内容も薬剤師の力量に左右されることが多く、薬剤師間でも知識を共有するツールがなかったことから、指導対象者の薬物治療におけるサポートツールとして食生活に因んだ指導箋と糖尿病治療においてペン型インスリン製剤の適正使用のための分かりやすいオリジナルの指導箋を作成することとした。 |
方法 | 医薬品と相互作用のある食品とサプリメントについてチェックシート方式とし、薬剤師が服薬指導時に併用注意とされる医薬品名を記載する形とした。当薬局での採用医薬品の添付文書を確認し、併用注意にグレープフルーツジュースとセントジョーンズワートなどの記載があるものについてリストアップを行った。ペン型インスリン製剤の各製薬会社が作成している取扱説明書を参考にインスリン注射の一連の手技をまとめた冊子を作成した。またインスリン製剤の保管方法や使用期限、不具合時の対処方法など、定期的に適正な使用方法を確認できるツールとして各製薬会社のインタビューフォームや取扱説明書を参考に指導箋を作成した。 |
結果 | 今回作成したオリジナル指導箋 ①お薬の効果に影響の出る食品、サプリメントについて 相互作用チェックシートの下には指導対象者への参考資料として各栄養素が多く含まれる食品を表にして記載した。 ②インスリン製剤(ペン型)の使い方 一連の手技をイラストを交えて記載し、後半には低血糖時やシックデイ時の対処法などを記載した。 ③インスリン製剤を使用している方へ 指導対象者向けに使用における注意事項などを記載したものと、2枚目には服薬指導を行う薬剤師への参考資料として各インスリン製剤の開封後の使用期限を製薬会社ごとに表を作成した。 |
考察 | 今回のオリジナル指導箋の作成により薬剤師と指導対象者間での知識を共有できるものとなった。さらに継続した医薬品適正使用のため患者背景を考慮してそれぞれに合わせた指導が非常に重要であると考え、今後使用した薬剤師のみではなく配布した指導対象者からの意見を聞き、更なるオリジナル指導箋の充実を図っていきたいと考える。 |