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NSAIDs外用剤の後発医薬品変更に関する検討

学会

2017年10月8日

大会名 第50回日本薬剤師会学術大会
会期 2017年10月8日・10月9日
会場 東京国際フォーラム
演題名 NSAIDs外用剤の後発医薬品変更に関する検討
発表形式 ポスター発表
演者名 水町 隆平、近藤 優樹、長尾 尚俊、東島 彩香、矢敷 潤、櫻井 瞳、田代 泰理、河野 吉昭、香月 信一郎、木戸 宏幸、湯川 栄二
目的 患者の医療費軽減や医療財政の赤字対策のためにも、薬剤師は後発医薬品(以下、GE)を普及させる必要がある。しかし、当薬局のGE数量シェアは国が目指す80%に満たないという現状がある。その現状を探るべく先発医薬品(以下、先発品)を希望する声が多いNSAIDs外用剤6種類に関して、先発品を使用している理由を調査した。
方法 NSAIDs外用剤6種類が処方されている患者を対象に、先発品を使用している理由について服薬指導時にアンケート調査を実施した。調査期間は平成29年1月1日から3月31日までの3ヶ月間、対象薬剤はケトプロフェンテープ20mgと40mg、パップ30mgと60mg、ロキソプロフェンNaテープ100mg、パップ100mgの先発品6種類であった。
結果 調査期間中の来局者数は5,698名、対象薬剤を使用中の患者は306名(5.4%)であった。処方薬のすべてに先発品を選択した患者(211名)の理由は、特に理由なし(32%)、GEに対する不安がある(18%)、処方せんに記載してある通りが良い(14%)、GEで不都合があった(14%)、その他(11%)、GEの効果が不十分と感じた(9%)であった。また、処方薬のうち内服薬を1種類でもGEで選択し、外用剤はすべて先発品を選択した患者(79名)の理由は、GEで不都合があった(40%)、GEの効果が不十分と感じた(23%)、特に理由なし(16%)、GEに対する不安がある(9%)、その他(9%)であった。また、内服薬、外用剤それぞれ1種類でもGEを選択した患者(16名)の先発品を使用している理由は、GEで不都合があった(72%)、GEの効果が不十分と感じた(11%)、特に理由なし(11%)、その他(6%)であった。不都合の理由としては、かぶれ、剥がれ易い、貼り難いが多かった。
考察 処方薬のすべてに先発品を選択した患者の理由は、特に理由なしやGEに対する不安があるといったものが多く、半数を占め、不都合や効果不十分の割合は23%と低かった。それに比べ、処方薬のうち内服薬を1種類でもGEで選択し、外用剤はすべて先発品を選択した患者と内服薬、外用剤それぞれ1種類でもGEを選択した患者の先発品を使用している理由は、不都合や効果不十分が多く半数以上を占めた。そのため、処方薬のすべてに先発品を使用している患者に対して、GEについての丁寧な説明を積極的かつ継続的に行い、理解度の向上、不安の解消を促すことで更なるGEの普及につながると考える。

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