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配合錠の薬剤経済的利点の課題

論文

2017年12月1日

雑誌名 九州薬学会会報 Vol.71 2017
表題 配合錠の薬剤経済的利点の課題
Pharmacoeconomic Issues of Combination Drug
著者名 田代 泰理、櫻井 瞳、矢敷 潤、長尾 尚俊、東島 彩香、水町 隆平、近藤 優樹、永﨑 一樹、河野 吉昭、香月 信一郎、木戸 宏幸、湯川 栄二
要旨 作用機序が異なる複数の主薬効成分を1つの錠剤へ成形した配合錠は、服用する剤数が減る、薬剤費を抑制できるなどの特徴がある。しかし、最近はその含有成分の単味製剤(以下、成分単剤)のジェネリック医薬品(以下、GE)の普及により配合錠の薬価と成分単剤の薬価総額に差を生じて配合錠の経済的利点が消失している可能性がある。そこで、医薬品の薬価に視点を置き、配合錠の経済的利点について調査検討した。その結果、配合錠に当初期待されていた経済的利点が7割以上失われていることが示唆された。今後、更なる成分単剤のGE普及とともにこの傾向はより大きくなると推察される。その上、成分単剤の1つを追加併用する処方の場合、服用する剤数が減るという特徴も失われ、配合錠の利点は更に低下する。配合錠の利点を回復するには、配合錠の薬価を成分単剤の薬価総額と同額程度に設定する必要がある。

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