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ヘパリン類似物質軟膏と混合したステロイド軟膏剤の物性評価

論文

2018年12月1日

2019年9月3日追記
この論文は、九州山口薬学会の論文奨励賞を受賞しました。

雑誌名 九州薬学会雑誌 Vol.72 2018
表題 ヘパリン類似物質軟膏と混合したステロイド軟膏剤の物性評価
Evaluation of Physical Properties for the Steroid Ointment Mixed with Heparin Resemblance Material Ointment
著者名 德山 智治、尾脇 まり子、熊野御堂 悠、穴見 江梨子、坂本 豊伸、塚本 賢児、天方 奉子、稲葉 一郎、今里 泰、木戸 宏幸、湯川 栄二、庵原 大輔、平山 文俊
要旨 ヘパリン類似物質軟膏とベクロメタゾンプロピオン酸エステル軟膏混合物(以下、BDmix)およびヘパリン類似物質軟膏とベタメタゾン吉草酸エステル軟膏混合物(以下、BVmix)の物理学的性質を比較検討した。各混合物を4℃、25℃、35℃・相対湿度(RH)75%の3条件下で保管し、経時的に肉眼による外観変化、レオメーターによる粘度変化を比較した。BVmixについては含有ステロイドの残存率を評価した。外観変化では、両混合物とも保管温度が高いほど油相と水相の分離傾向が確認された。せん断粘度測定では、両混合物とも保管温度が高いほどせん断粘度は低い値を示し、長期間(12週間)保管しても粘度変化はほとんど認められなかった。また、両混合物間にせん断粘度の大きな差は認められなかった。BVmix中のベタメタゾン吉草酸エステルの残存率は、保管12週目において4℃で98.7%、25℃で91.0%、35℃で82.0%と保管温度が高いほど低下した。服薬指導時に患者へ保管法の指導は重要である。

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