薬局で応需した処方せんの臨床検査値記載状況とその活用状況の調査
論文
2016年12月2日
雑誌名 | 九州薬学会雑誌 Vol.72 2018 |
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表題 | 薬局で応需した処方せんの臨床検査値記載状況とその活用状況の調査 Investigation of Describing Ratio and Utilition of Clinical Inspection Value on Prescriptions Accespted in Pharmacy |
著者名 | 塚本 賢児、熊野御堂 悠、尾脇 まり子、穴見 江梨子、德山 智治、坂本 豊伸、天方 奉子、稲葉 一郎、今里 泰、木戸 宏幸、湯川 栄二 |
要旨 | 近年、処方せんに臨床検査値(以下、検査値)を記載する病院が増えている。阿蘇中央薬局でも検査値が記載された処方せんを確認できるようになったため、その活用状況を調査した。その結果、検査値記載率は約50%であり、検査値確認回数が多い月では添付文書に記載された警告の内容に関連する検査値を1日平均8.3回、重大な副作用の内容に関連する検査値を1日平均55.8回確認し、処方監査における検査値利用の有用性が示唆された。また、検査値により患者からの聞き取りだけに頼らずに医薬品の適正な用法容量変更を処方医に提案できた。そして、検査値や処方内容などの患者情報を一元管理していたことで、患者へ安全な薬物治療を提供できた事例を経験できた。これらはかかりつけ薬局の有用性を示す良い事例と考える。 |